メトロノームに追われ、息苦しくなっていませんか?
日々の生活の中で、私たちはいつも「時計の針」に合わせて生きています。
電車の時間、仕事の締め切り、誰かとの待ち合わせ。
社会のペースに自分を合わせることが、
大人としての責任だと感じている方は多いでしょう。
だからこそ、自由であるはずの音楽の場でも、
私たちは無意識に「正確な時間」を刻もうとしてしまいます。
メトロノームのカチカチという音にぴったり合わせなければ。
楽譜に書かれた一定のテンポから遅れてはいけない。
そんなプレッシャーのせいで、せっかくの歌声やピアノの音が、
どこか窮屈で息苦しいものになってしまってはいませんか?
「盗まれた時間」がもたらす、心の揺らぎ
音楽の世界には、
「テンポ・ルバート(Tempo rubato)」という美しい言葉があります。
直訳すると「盗まれた時間」という意味ですが、
これは「一定のテンポにとらわれず、
感情の赴くままに自由に速さを揺らして演奏する」という表現方法です。
人間は、決して機械ではありません。
嬉しくて心が弾むときは自然と足取りが早くなり、
何かを深く想うときは、ふと立ち止まる。
私たちの心には、常に「自然な揺らぎ」があります。
誰かに大切な想いを伝えるときの会話を思い出してみてください。
ずっと同じスピードで話す人はいないはずです。
言葉と言葉の間に深い「間(ま)」があり、
大きく息を吸い込む瞬間があるからこそ、
その言葉は相手の胸に響きます。
音楽も、これとまったく同じなのです。
あなたの「息づかい」が、最高の音楽になる
ピアノを弾くとき、あるいはボーカルとしてマイクの前に立つとき。
一度、頭の中で鳴っている正確なビートを止めてみましょう。
管楽器の奏者が、自分の肺いっぱいに空気を吸い込み、
一番心地よいタイミングで息を吐き出すように。
あなたも自分自身の自然な「ブレス(息継ぎ)」のタイミングで音を出していいのです。
メロディのひと区切りをどこに置くか。
どの瞬間に次の鍵盤を押し込むか。
それは楽譜の上の規則ではなく、
あなたの頭の中でイメージした音が、
最も美しく響く「間」を選び取ってください。
テンポを外すことは「遅れ」や「間違い」ではありません。
それは、あなたが音楽の中で自由に呼吸をし始めたという、
素晴らしい自己表現の第一歩なのです。
サヴァサヴァで、自分のテンポを取り戻す時間を
岸和田にあるMusic Space サヴァサヴァは、
あなたが社会の時計から少しだけ離れて、
ご自身の「心のテンポ」を取り戻すための場所です。
ここでは、誰もあなたを急かしません。
一定の枠からはみ出すことを恐れず、
あなたのその日の気分、その日の息づかいで、
自由に音を鳴らしてみてください。レッスンではあなたの呼吸を感じ取り、
それに寄り添うようにアンサンブルを重ねていきます。
メトロノームを止めて、自分の心と呼吸に従って音楽を紡ぐ。
そんな「テンポ・ルバート」の自由な喜びを、
一緒に味わってみませんか?
スタジオに心地よい風を入れて、
あなたと音を合わせる時間を楽しみにしています。
野口 尚宏


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