孤独な時代こそ、音楽を。「世代」を超える、最強の共通言語

白髪のベテラン奏者と制服を着た若い奏者が、笑顔でセッションしている様子。二人の音が混ざり合い、周囲の冷たい孤独な空気を温かい光で押し返している:世代を超える音楽の力

マンションの隣人の顔も知らない、
SNSのフォロワーは多いけれど本音を話せる人はいない。
便利になった反面、私たちはかつてないほどの「孤立」の中にいます。

そんな時代だからこそ、
音楽というアナログなコミュニケーションが見直されています。
スタジオやジャズバーの扉を開ければ、
そこには普段の生活では絶対に出会わないような、
多様な人々が待っているからです。

楽器を持てば、ただの「演奏家」同士

セッションの現場に行くと、驚くような光景によく出会います。
制服を着た高校生と、定年退職した白髪の紳士が、
同じステージで目を合わせ、満面の笑みでソロ回しをしているのです。

そこには、「上司と部下」も「若者と高齢者」という垣根もありません。
あるのは、「良い音を出したい」という純粋なリスペクトだけ。
言葉での会話が苦手でも、音を重ねるだけで、私たちは「年齢の違う親友」になれるのです。

若さはエネルギーを、年長者は深みを

この世代を超えた交流は、
双方にとって素晴らしいギフトになります。
若者は、ベテランから人生の深みや音楽の歴史を学び、
年長者は、若者から最新のトレンドや爆発的なエネルギーを受け取ります。

お互いに足りないものを補い合い、認め合う。
音楽は、分断されがちな世代間を繋ぎ止める、
社会の「かすがい」のような役割を果たしてくれるのです。

もし孤独を感じたら、楽器を持って街に出てください。
音楽の前では、誰もが平等で、誰もが一人ではありません。
世代を超えた「音の握手」が、あなたの世界をきっと広げてくれるはずです。

野口 尚宏