「聴く」ことは、「旅する」こと。音楽で世界はどこまでも広がる

窓辺の椅子に座りヘッドホンで音楽を聴く人。周囲の空間が星空、異国の街並み、大自然といった様々な風景へと溶け込むように広がっている様子:音楽を通じた想像力の旅

なぜなら、音楽を聴くことは、単なる暇つぶしではないからです。

違う誰かの目線を手に入れる

一曲の音楽には、それを作った人の喜び、悲しみ、祈り、
そしてその人が見ていた景色が凝縮されています。
ブラジルのボサノバを聴けば、リオの風と人々のサウダージ(哀愁)を。
1920年代のブルースを聴けば、当時の人々の苦悩とそこから生まれた強さを。

全く違うジャンルの音楽を聴くことは、
「自分以外の誰かの人生を、数分間だけ体験すること」と同じです。
それは、読書や旅行と同じくらい、私たちの想像力を鍛えてくれます。

偏見が消え、世界が鮮やかに

たくさんの「他者の想い」に触れることで、
私たちの心の中にある世界地図はどんどん書き足されていきます。
「こういう感じ方も素敵だな」「こんな悲しみの乗り越え方があるのか」と。

そうやって自分の中に多様な視点(パースペクティブ)が増えていくと、
不思議なことに、普段見ている何気ない景色まで違って見えてくるのです。

今日帰ったら、
普段は絶対に選ばないようなジャンルの曲を一つ、
再生してみてください。
その数分間は、あなたの世界を少しだけ広く、
豊かにしてくれる「小さな旅」になるはずです。

野口 尚宏