ジャズは、すべての音楽を自由にする「パスポート」。コード理論とセッション感覚が教えてくれること。

温かみのある水彩画風のイラスト。楽器を持った人物の前に「JAZZ」と書かれたパスポートのような本が開かれている。そこから光り輝く音符が飛び出し、エレキギター(ロック)やマイク(ポップス)、そして白紙の楽譜と羽ペン(オリジナル作曲)へと枝分かれしていく様子が描かれ、ジャズがあらゆる音楽の基礎であることを表現している。画像下部には「ジャズは、すべての音楽の基礎。」というテキストが書かれている。

ジャズと聞くと、薄暗いバーで葉巻をくゆらせながら聴くもの、
あるいは一部の天才たちが複雑な理論を駆使して演奏する
「敷居の高い音楽」というイメージをお持ちかもしれません。

「私はポップスが好きだから」
「いつかオリジナル曲を作りたいから」という理由で、
ジャズを敬遠してしまっているとしたら、
それは少しもったいないことです。
実は、ジャズは決して特別な人たちだけの音楽ではありません。
ロックも、ポップスも、R&Bも私たちが普段耳にするあらゆるポピュラー音楽の根底には、
ジャズが築き上げた強固な「基礎」が流れているのです。

ジャズを学ぶ最大のメリットの一つは、
その豊かでシステマチックな「コード理論」を身につけられることです。

ポップスやロックで使われるコード進行の多くは、
ジャズの理論(例えば以前お話ししたツーファイブなど)を少しシンプルにしたものです。
ジャズの複雑で色彩豊かなコードの響きや、
その組み立て方のルールを知ってしまうと、
あなたが普段聴いているポップスの曲が
「なぜこんなに切なく聴こえるのか」
「なぜここで胸が高鳴るのか」が、
手に取るようにわかるようになります。

そして、その知識はそのまま、
あなた自身のオリジナル曲作りにおける強力な武器になります。
「いつも同じようなコード進行になってしまう…」と悩んでいるなら、
ジャズのエッセンスをほんの一滴垂らすだけで、
あなたの曲は劇的に洗練され、表現の幅がグッと広がるはずです。
ジャズの理論は、あなたの音楽の引き出しを無限に増やしてくれる「魔法の辞書」なのです。

もう一つ、ジャズが教えてくれる大切なこと。
それは、「お互いの音を聴き合い、その場で柔軟に音楽を作っていく」
というセッション(即興)の感覚です。

ジャズの演奏は、あらかじめ決められた楽譜を完璧に再現することではありません。
ボーカルの息づかい、ベースのうねり、ドラムの仕掛け合い。
その瞬間、その場にいるメンバーとの「音の対話」によって、
曲の展開がどんどん変わっていきます。

この「周りの音をよく聴き、瞬時に反応する」という能力は、
どんなジャンルのバンドで演奏するときにも、必ず活きてきます。
ただ自分のパートを弾く(歌う)だけでなく、
アンサンブル全体を俯瞰し、生きた音楽のうねりを作り出せるようになる。
それこそが、ジャズを経験した人が持つ最大の強みです。

岸和田のMusic Space サヴァサヴァでは、
ジャズを「小難しいお勉強」としてではなく、
あらゆる音楽をもっと自由に、
もっと深く楽しむための「パスポート」としてお伝えしています。

ジャズ特有のコードの響きにうっとりしたり、
失敗を恐れずに音の対話(セッション)に飛び込んでみたり。
その経験は、ジャズという枠を超えて、
あなたの音楽ライフ全体を豊かに彩ってくれるはずです。

「いつか自分の曲を作ってみたい」
「バンドでもっと自由にアンサンブルを楽しみたい」
そんなあなたの夢を叶えるための第一歩として、
私たちと一緒に、楽しくジャズの世界を冒険してみませんか?

野口 尚宏