「やる気」があるうちに練習しよう、は間違い?
「今日は仕事で疲れたから明日でいいか」「なんとなく気分が乗らないな」
練習を「空いた時間」や「やる気が出た時」にやろうとすると、
私たちの脳は無意識にやらない言い訳を探し始めます。
実は、練習が続かないのはあなたの意志が弱いからではありません。
「いつやるか」が決まっていないから、
毎回「やるか、やらないか」の決断を自分に迫ってしまい、
脳が疲れてしまうのです。
「時間」を固定すると、脳が準備する
決断の回数を減らす
おすすめしたいのは、
「毎日、絶対にこの時間に楽器の前に座る」と決めてしまうことです。
- 朝食の前の15分
- お風呂に入る前の20分
時間はいつでも構いません。重要なのは「毎日同じ時間」であることです。
「7時になったらピアノ」と決めてしまえば、
そこには「やるか、やらないか」という迷い(決断)が入る余地がなくなります。
悩みというストレスなしに、自動的に練習に入ることができるのです。
脳が勝手に「音楽モード」になる
決まった時間に練習を続けていると、面白いことが起きます。
その時間が近づくと、脳が勝手に「あ、そろそろ音楽の時間だ」と予習を始め、
身体のモードを切り替えてくれるのです。
パブロフの犬のように、時計を見るだけで集中力が高まる。
こうなれば、もう無理な努力は必要ありません。
歯磨きレベルの「当たり前」に
5分でもいいから座る
「でも、忙しくて時間が取れない日もある」
そんな時は、弾かなくてもいいので、
その時間になったら楽器の前に座るだけでもOKにしましょう。
あるいは5分だけスケールを弾く。
大切なのは練習量ではなく、「リズム(習慣)を途切れさせないこと」です。
歯磨きをしないと気持ち悪いのと同じように、
「あの時間に楽器に触れないとなんか変だな」と思えるようになったら、
あなたはもう立派な音楽家です。
習慣は裏切らない
モチベーション(やる気)は天気のように変わりますが、
習慣は裏切りません。 まずは1日15分、時計の針に合わせて、
あなたの生活の中に「音楽専用の時間」を予約してあげてください。
その積み重ねが、1年後には驚くような上達となって返ってきます。
野口 尚宏

