ディズニーとAIが組んだ日。音楽は「聴く」から「遊ぶ」へ

デジタルと魔法が融合した光の波を指揮する男性音楽家:AI時代の新しい音楽の楽しみ方

あのアニメーションの巨人、ディズニーが動きました。

世界で最も著作権に厳しいと言われる彼らが、
生成AIのトップランナーであるOpenAI(ChatGPTの開発元)と提携し、
自社のキャラクターをAI動画生成(Sora)で「使ってもいい」と許可を出したのです。

これは、歴史的な転換点です。
これまで音楽や映像は、完成された作品を「購入(所有)」し、
権利者がそれを厳重に「保護」するものでした。
しかし、このニュースは
「素材を開放し、ユーザーと一緒に新しいものを創り出すプロセスそのものを楽しむ」
という、全く新しい時代の到来を告げています。

奪われるのではなく、拡張される

私自身、教室でのレッスンの傍ら、
音楽生成AI「Suno」を使った実験を繰り返しています。

自分の指先から生まれた何気ない即興演奏のフレーズをAIに渡すと、
数秒後には壮大なオーケストラの映画音楽や、
切ない歌詞の入ったボーカル曲になって返ってきます。

この時、私は「AIに仕事を奪われた」とは感じません。
むしろ、「自分の小さなアイデアが、想像もしなかった形に育っていく」という、
かつてない興奮を感じています。

「過程」こそがエンターテインメント

これからの音楽の価値は、
「完成されたCDを持っていること」にはありません。

「AIという相棒と対話しながら、自分だけの世界観を作り上げていく過程(プロセス)」にこそ、
最大のエンターテインメントが宿るのです。
それはまるで、魔法の楽器を手に入れたような感覚です。

“Ride The Wave Or Be Swept Away”

日本ではまだ、「AIは怖い」「著作権はどうなる」
といった議論で足踏みをしている光景をよく見かけます。
しかし、世界はもう次のフェーズに進んでいます。

ディズニーのような巨大企業でさえ、
「変化」を選びました。
「Ride The Wave Or Be Swept Away(波に乗るか、飲まれるか)」

これは私がAIで作った曲のタイトルでもありますが、
まさに今の私たちに突きつけられている問いです。
変化を恐れて「昔はよかった」と殻に閉じこもるのか。
それとも、新しいテクノロジーを面白がって取り入れ、
自分の表現を拡張していくのか。
答えは明白です。

Music Space サヴァサヴァが目指すのも、
まさにこの「プロセスの共有」です。
上手く弾くことだけがゴールではありません。

ピアノというアナログな楽器の響きと、
AIという最新のデジタルの力を掛け合わせれば、
誰でも「クリエイター」になれる時代です。
所有権(Copyright)を気にして萎縮するのではなく、
創造(Creativity)のプロセスを一緒に楽しみませんか?

新しい時代の風は、もう吹き始めています。

野口 尚宏