「この地味な練習、本当に意味があるの?」と焦っていませんか?
ロングトーンでの発声練習、
ピアノの指の独立運動やスケール(音階)練習。
音楽を始めたばかりの頃や、少し壁にぶつかった時、
こうした地味な基礎練習を繰り返していると
「早く曲が弾きたい」「本当にこれが上達に繋がっているのかな?」
と焦りや不安を感じることがあると思います。
結論から言うと、今あなたが真面目に取り組んでいるその基礎練習は、
すぐ明日には結果が出ないかもしれません。
しかし、半年後、あるいは数年後。
必ず「あ、あの時の練習はこういう意味だったのか!」と、
突然あなたの音楽を救い、輝かせる瞬間がやってきます。
なぜ、基礎練習は「時間が経ってから」生きてくるのでしょうか?
それには、3つの大切な理由があります。
1. 人は「忘れる生き物」だからこそ、深く定着する
1つ目の理由は、練習の物理的な積み重ねと同時に、
私たちが「忘れる生き物」だからです。
昨日やった基礎練習の感覚を、
今日のあなたは少し忘れています。「あれ、どうやって声を出したっけ?」と迷い、
またゼロから身体の使い方を探り直す。
実は、この「忘れては思い出す」という反復プロセスこそが、
脳と筋肉に最も深く技術を定着させる魔法**なのです。
一度で完璧に覚えた(つもりになった)ものは、
すぐに崩れてしまいます。
しかし、忘れるたびに何度も何度も「正しいフォーム」を作り直した基礎は、
時間が経つにつれて「無意識にできる一生の技術」へと昇華していきます。
2. あなたの「耳(聴く力)」が成長するから
2つ目の理由は、時間と共にあなたの「耳」が育っていくからです。
音楽を始めたばかりの頃は、
「ド」の音が出ればそれで満足かもしれません。
しかし、レッスンを重ねていくと、
あなたの耳は「ただのド」と「深く響く美しいド」の違いを聴き分けられるように成長します。
耳が育った未来のあなたは、
過去に教わった基礎練習の「本当の目的」に気づくことができます。
「ただ長く声を出す練習だと思っていたけれど、
これは響きを空間に溶け込ませるための練習だったんだ」と。
あなたの耳の成長が、過去の基礎練習に新たな命を吹き込むのです。
3. 「考え方(思考)」が成熟していくから
3つ目の理由は、
あなた自身の音楽に対する「考え方」が広がり、
成熟していくからです。
速く指を動かすことや、
高い声を出すことだけが音楽の素晴らしさではない。
アンサンブルでの調和や、一音に込める感情こそが大切なんだ。
そんな風に音楽の捉え方が深まった時、
かつて退屈に感じていた「ただ一音を丁寧に鳴らす」という基礎練習が、
実は究極の表現方法であったことに気がつきます。
身体の記憶、耳の成長、そして思考の成熟。
この3つが時間をかけて交わった時、
過去の基礎練習は「確固たる自信」となって、
あなたの演奏を根底から支えてくれます。
サヴァサヴァで、未来の自分に種を蒔こう
岸和田のMusic Space サヴァサヴァでは、
目先のテクニックだけでなく、
5年後、10年後のあなたが「あの時、これをやっておいて本当に良かった」
と心から思えるような、本質的な基礎を大切にしています。
今の練習がすぐ形にならなくても、
焦る必要は全くありません。
あなたが今流している汗や、向き合っている地味な時間は、
すべて「未来のあなたを輝かせるための大切な種まき」です。
私たちと一緒に、ゆっくりと時間をかけて、
あなただけの音楽の大樹を育てていきませんか?
野口 尚宏

