🎶 “出来ない理由”の中に成長の本質がある
音楽を練習していると、
「どうすれば弾けるようになるか」「どうすれば上手く歌えるか」
──そう考えることが多いと思います。
しかし、実際に上達する人は少し違います。
彼らは「なぜ出来ないのか」を冷静に見つめています。
なぜなら、出来るようになった瞬間には“なぜ出来ているか”はわからないからです。
理解よりも感覚が先に動いている。
その状態に至る前の「出来なさ」に、
成長の本当のヒントが隠れています。
💡 “出来ない自分”を観察できる人は強い
多くの人は、出来ないと落ち込みます。
でも、「出来ない」という状態は、
実は学びの最前線に立っている証拠です。
ピアノでミスをしたとき、
「指が動かない」「リズムがズレる」──
そこにこそ“次にやるべきこと”が明確に現れます。
出来ない自分を否定するのではなく、
観察すること。
その視点を持てる人が、確実に上達していきます。
🎷 音楽は「論理」よりも「経験」でわかる
ある程度弾けるようになった人でも、
「どうして今は弾けるようになったのか」を説明できる人はほとんどいません。
それは、音楽が身体と心の学問だからです。
理屈で理解するよりも、繰り返しの体験で“体に染みていく”。
だからこそ、「出来ない」段階を軽視せず、
その中で感じる違和感やもどかしさを丁寧に拾い上げることが大切です。
それが“出来るようになる道”なのです。
🎹 レッスンでは“気づきを待つ”時間を大切に
大阪・岸和田の Music Space サヴァサヴァ のレッスンでは、
生徒さんがすぐに答えを出せなくても構いません。
重要なのは、
「なぜ今、その音が出せないのか」
「どんな時にうまくいくのか」
──その“気づき”を待つ時間です。
講師が正解を与えるよりも、
生徒自身が気づいた瞬間の理解こそが本物です。
その気づきが、音と心をつなぐ確かな力になります。
出来ない時間は、学びの時間
音楽は、結果だけを追っても上達しません。
「出来るようになる理由」よりも、
「出来ない理由」に目を向ける。
その姿勢が、
音楽だけでなく人生全体を豊かにします。
なぜなら、出来ない時間こそが、
“出来るようになるための準備”そのものだからです。
焦らず、その過程を信じましょう。
野口 尚宏

