🎶 まずはよく聴くことから始めよう
即興演奏で最も大切なこと。
それは「よく聴くこと」です。
多くの初心者は「何を弾くか」に意識が向きがちですが、
本当に大事なのは「周りで何が起こっているかを感じ取る力」。
音楽は独りでは成立しません。
仲間の音を聴き、呼吸を感じ、空気を共有することが、
音楽の“生きている瞬間”をつくります。
🎵 聴くことは「感じること」
聴くという行為は、単に耳で音を捉えることではありません。
周囲のリズム、ハーモニー、テンポの揺れ、
そして演奏者の意図を「感じ取る」こと。
それは、音楽における共感力の育成です。
この共感力が高まるほど、即興演奏での反応が自然になり、
音楽全体が有機的につながっていきます。
🧠 教育の現場で育てたい“聴く姿勢”
当教室では、まず「聴く時間」を大切にしています。
生徒さんが自分の音に集中しすぎず、
他の人の演奏を聴きながら自然に音を重ねていくこと。
それが即興演奏の第一歩です。
ジャズは、個人技の音楽ではなく、音で会話する学びの場。
誰かが導き、誰かが支え、そして全員でひとつの音楽をつくりあげていく。
その感覚を、レッスンの中で丁寧に体験していきます。
🎹 当教室の生徒さんの特徴
当教室では、ジャズ初心者の方が多く通われています。
初めてアンサンブルに挑戦する方も、
まずは「聴く力」を育てることから始めています。
自分の音よりも、相手の音に耳を傾ける姿勢を身につけると、
演奏が自然にまとまり、音楽が一気に生き生きとします。
その体験が、生徒さんの中に大きな自信を育てています。
💬音楽は“対話”から生まれる
即興演奏は、音によるコミュニケーションです。
聴くことが上手な人は、演奏だけでなく、
人間関係にも通じる「共感的な反応力」を身につけています。
音楽を通して「人の声を聴く力」を育てること。
それが、ジャズの本当の教育的価値かもしれません。
野口 尚宏