50代60代からのジャズピアノの始め方

木の温もりのある部屋で、50代後半の女性がアップライトピアノの前に座り、片手をそっと鍵盤に置いている。初めて楽器に触れるような、落ち着いた表情。窓からの光が床に落ちている。画面下部中央に「始めたいと思った日が、入り口です」という白い文字。

今から始めるのは遅いだろうか。
そう思いながら、
教室のページをご覧になっている方が
いらっしゃるかもしれません。
その迷いは、
音楽を軽く見ていない証拠です。

始めたいと思った時点で、遅くはありません

ジャズを始めるのに、
年齢の区切りはありません。
自分の音を出すことに、
締め切りはないからです。

それでも「遅い」と感じてしまうのは、
子どもの頃から続けている人の姿を
思い浮かべているからかもしれません。
ただ、その人と同じ道を
歩く必要はありません。
入り口が違えば、道も違います。

当教室の生徒さんは、20代からシニアの方まで幅があります

当教室には、
お子さんから20代の方、
そしてシニアの方まで
通っていらっしゃいます。
年齢で分けたクラスはありません。

ですから、教室に来ていただいたときに、
年齢のことで気を遣う場面は
ほとんどないと思います。
レッスンはすべて予約制で、
あなたとピアノと私の三者だけの時間です。

これまで聴いてきた時間は、そのまま材料になります

年齢を重ねてから始める方には、
子どもの頃から続けている人にはない
持ち物があります。
何十年ぶんの、聴いてきた時間です。

好きな歌手の歌い方、
心が動いた曲、
いいと思った音の間の取り方。
それらは頭の中に残っています。
ジャズで大切になるのは、
まさにそこの部分です。

指がどれだけ速く動くかより、
どの音を選ぶかで音楽は決まります。
そして音の選び方は、
その人が生きてきた時間から出てきます。

楽譜が読めない方も、実際にレッスンを受けていらっしゃいます

楽譜が読めない状態で来られる方は、
数としては多くありません。
ただ、いらっしゃらないわけではなく、
そういう方のレッスンも
これまでずっとやってきました。

ですから、読めないことを理由に
お断りすることはありません。
お子さんでも大人の方でも、
そこから始めていただけます。

楽譜を先に読めるようにしてから、
という順番にはしていません。
まず音をとらえるところを進めながら、
読むことは少しずつ足していきます。

楽譜を丁寧に読み込んでいく学び方も、
それはそれで素敵なことです。
ただ、ジャズの入り口はそこではない、
というだけの話です。

読めなくても始められますが、覚えることは必要です

ここは、正直にお伝えしておきます。
楽譜が読めなくても始められますが、
鍵盤のどこにどの音があるかを
体に入れていく作業と
音を覚えていく時間は必要です。

楽をして弾けるようになる道は、
残念ながらありません。
シンプルなことを、
何度も繰り返す時期があります。

ただ、それは特別な才能や
強い意志が要るという話ではありません。
続けられるかどうかは、
気持ちの強さよりも、
一度にやることが少ないかどうかで決まります。

ですからレッスンでは、
あなたが今できることの
少し先のところだけをお渡しします。
それを繰り返していただければ、
根気は後からついてきます。

シンプルな曲を選ぶのは、余白を残すためです

複雑な曲を弾こうとすると、
指を動かす作業だけで
頭のはたらきを使い切ってしまいます。
これは、慣れているかどうかの話ではありません。
誰でも、そうなります。

ですからレッスンでは、
メロディもコードもシンプルな
スタンダードから入ります。
やることを減らすと、
その分だけ表現に手が回ります。

音を積み上げていくのではなく、
減らしたところに残るものを聴く。
これが当教室の中心にある考え方です。
年齢を重ねた方ほど、
この感じ方が早く届くことがあります。

月に一度、聴くだけの日もあります

当教室では、
月に一度セッションの日があります。
プロのベースが入り、
私がドラムを叩き、
生徒さんがピアノで加わります。

参加費は月謝に含まれているので、
別に費用はかかりません。
弾かずに、聴くだけの参加もできます。
途中から来て、途中で帰っても構いません。

始めたばかりの時期は、
まず座って聴いているだけでいいのです。
人が音を出している場に
身を置いているうちに、
自分が何をしたいのかが見えてきます。

今から始めることを、
一人で決めるのは重たいことです。
その重さは、
年齢のせいではありません。
誰にとっても、
始めることは重たいのです。
その一歩を、一緒に踏ませてください。

何年ぶりでも、初めてでも構いません。
ピアノに触れたことがない方も
いらっしゃいます。

まずは、お話をお聞かせください。

Music Space サヴァサヴァ
   野口 尚宏

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