ジャズは高尚な音楽ではなかった|人生に寄り添う音楽の原点

暖かなランプの光に包まれた20世紀初頭のニューオーリンズ風の酒場で、様々な人々が食事や会話やダンスを楽しみ、その中で楽器を演奏する音楽家から黄金の音符が部屋全体に広がる水彩アニメ風イラスト。下部中央に「音楽は、人生に寄り添うために生まれた。」の白いテキスト。

ジャズは、はじめから「おしゃれな音楽」ではなかった

「ジャズ」と聞くと、
どんなイメージが浮かびますか。

薄暗いバー。
おしゃれな大人の音楽。
知的で、少し敷居の高い世界。

そんなイメージを持っている方は
多いと思います。

でも、歴史をたどると、
ジャズはまったく違う場所から
生まれた音楽でした。

高尚でも、上品でもない。
むしろ、人々の暮らしの
もっとも生々しい現場から
生まれてきた音楽なのです。

ジャズが生まれた場所

ジャズは19世紀末から20世紀初頭、
アメリカ南部のニューオーリンズで
生まれました。

南北戦争が終わり、
軍楽隊が使っていた楽器が
街に安く出回りました。

奴隷解放で自由になったものの、
仕事を求めていた黒人たちが、
その楽器を手にしました。

そして彼らが演奏したのは、
コンサートホールではありません。

酒場。
ダンスホール。
歓楽街。
ピクニックやカーニバル。
時には、葬列の行進の中で。

人々が集まり、飲み、踊り、
笑い、泣く。
その暮らしのすぐそばで、
ジャズは鳴っていました。

「人生に寄り添う」ために音楽はあった

当時のジャズは、
鑑賞するための芸術ではありませんでした。

食事の席で、
お酒を飲む時間に、
踊る夜に、
その場にいる人々の人生に寄り添う。

音楽は、人生を演出する
ひとつの要素として、そこにありました。

ニューオーリンズには、
こんな話があります。

黒人の葬儀では、
行きは悲しい曲を、
帰りは明るい曲を演奏しながら
行進したそうです。

「生前は苦労しただろうから、
せめて見送りは楽しい音楽で」

その気持ちが、音楽になっていました。

ジャズは最初から、
誰かの人生の傍らにいる音楽でした。

譜面が読めなかったからこそ、生まれたもの

興味深い事実があります。

初期のジャズ演奏者の多くは、
楽譜を読めませんでした。

音楽の正式な教育を
受けられなかったからです。

そこで彼らは、
酒場の営業が終わった後に集まり、
ピアニストや他の演奏を
耳で聴いて覚えました。

うろ覚えの部分は、
それぞれが自分のフレーズで
補って演奏しました。

その「補い」こそが、
アドリブ、つまり即興演奏の
始まりだったと言われています。

楽譜という正解がなかったからこそ、
その場で音を生み出す自由が生まれた。

ジャズの自由さの源流は、
「正しく演奏すること」ではなく、
「その場を生きること」にあったのです。

「怪しい音楽」から始まった

今でこそジャズは
洗練された音楽とされていますが、
生まれた当初は
「名も無き怪しい音楽」と
呼ばれていました。

上品な人が聴くものではない、
歓楽街の音楽。
そんなふうに見られていた時期が
確かにあったのです。

それが100年かけて、
世界中で愛される音楽になった。

この事実は、
私たちに大切なことを教えてくれます。

ジャズの本質は、
「高尚さ」にあるのではない。
人々の生活の中で、
その瞬間を生きることにある、と。

音楽は、人生に生かされてこそ意味がある

ジャズの歴史は、
音楽とは何かという問いに、
ひとつの答えを与えてくれます。

音楽は、
技術を披露するためのものでも、
他人より優れていることを
証明するためのものでもありません。

音楽は、
人生に生かされてこそ、
意味のあるものです。

嬉しい日に、音楽がある。
悲しい夜に、音楽が寄り添う。
誰かと過ごす時間を、音楽が彩る。

そういう場所にこそ、
音楽の本当の価値があります。

ジャズは、そのことを
生まれたときから知っていた音楽なのです。

だから、あなたも気軽に始めていい

「ジャズは難しそう」
「自分には敷居が高い」
そう思っている方に、
ぜひ知っていただきたいのです。

ジャズはもともと、
普通の人々が、
暮らしの中で楽しんでいた音楽です。

楽譜が読めなくてもいい。
完璧でなくてもいい。
その場を楽しむ気持ちがあれば、
それでいい。

それが、ジャズの
本来の姿だからです。

サヴァサヴァは、
ジャズを「高尚な芸術」としてではなく、
あなたの人生に寄り添う音楽として
一緒に楽しむ場所でありたいと思っています。

「難しそうで踏み出せなかった」という方こそ、
ぜひ一度スタジオへ来てみてください。

あなたの人生に、
本来の音楽を取り戻していきましょう。

Music Space サヴァサヴァ
   野口 尚宏

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!