自分の演奏の録音を聴くのが怖い人へ|怖さが楽しみに変わる聴き方

暖かな光の部屋で、男性がイヤホンで自分の演奏の録音を聴き、緊張がほどけて微笑む水彩アニメ風イラスト。スマートフォンから黄金の音波が立ち上り、その中に演奏する自分の姿が淡く浮かび、下部中央に「自分の音と向き合う勇気が、耳を育てる。」の白いテキスト。

自分の演奏を聴き返すのが、怖い

「録音して聴き返すと上達しますよ」

そう言われたことがある方は、
多いと思います。

頭ではわかっている。
効果があることも知っている。

でも、できない。

自分の歌を聴き返すのが恥ずかしい。
自分の演奏のアラが見えるのが怖い。
録音ボタンを押すことすら、
少し勇気がいる。

もしそう感じているなら、
今日はその「怖さ」の正体について、
お話しさせてください。

録音を聴くのが怖いのは、真剣だから

まず、お伝えしたいことがあります。

録音を聴くのが怖いのは、
あなたが音楽に真剣だからです。

どうでもいいことなら、
怖さは生まれません。

「上手くなりたい」
「良い音を出したい」
という願いがあるからこそ、
理想と現実の差を突きつけられることが
怖いのです。

その怖さは、
あなたの真剣さの裏返しです。
まず、そのことを
認めてあげてください。

演奏中の耳と、聴き返す耳は、別物

ではなぜ、
録音を聴くことに
それほどの効果があるのでしょうか。

それは、
演奏中の耳と、聴き返す耳が、
まったく別物だからです。

演奏している最中、
脳は膨大な仕事をしています。

指を動かす。
次のフレーズを考える。
リズムを保つ。
歌詞を思い出す。

その状態では、
自分の音を客観的に聴く余裕は
ほとんど残っていません。

「弾けたつもり」「歌えたつもり」
という感覚と、
実際に出ていた音の間には、
いつも少しズレがあります。

録音は、そのズレを
ありのままに見せてくれます。

だからこそ効果があり、
だからこそ怖いのです。

最初のショックは、誰もが通る道

初めて自分の録音を聴いたとき、
ほとんどの人がショックを受けます。

「自分の声って、こんな声なの?」
「思っていたよりリズムが揺れている」
「こんなに硬い音だったのか」

これは、あなただけではありません。
プロの演奏家も、
最初は同じ道を通っています。

そして大切なのは、
このショックの意味です。

ショックを受けたということは、
あなたの耳が、
その違いを聴き分けられている
ということです。

理想の音がわからない人には、
ショックすら訪れません。

「今の自分の音」と
「目指したい音」の差が聴こえている。
それは、耳がすでに
育っている証拠なのです。

録音は、ダメ出しの道具ではない

録音を聴くことを怖くしているのは、
「聴き方」かもしれません。

多くの方は、録音を
「ダメなところを探すため」に聴きます。

アラ探しの耳で聴けば、
アラばかりが聴こえてきます。
聴くたびに落ち込んで、
だんだん録音が嫌いになる。

そこで、聴き方を変えてみてください。

まず最初に、
「良かったところ」を一つ探す。

「この一音は、いい音で鳴っている」
「ここのフレーズは、気持ちが乗っている」
「この部分のリズムは安定している」

どんな演奏にも、
必ず良いところはあります。
それを見つけてから、
「次はここを変えてみよう」を
一つだけ選ぶ。

良いところ一つ、
変えたいところ一つ。
それで十分です。

録音を聴ける人は、自分と向き合える人

録音を聴き返すという行為は、
実は音楽だけの話ではありません。

今の自分を、
ありのままに受け止める。
理想との差を確認して、
次の一歩を決める。

これは、
自分と向き合う練習そのものです。

そして面白いことに、
録音を聴くことに慣れてくると、
怖さは少しずつ
楽しみに変わっていきます。

「先月の録音より、音が柔らかくなっている」
「半年前はできなかったことが、できている」

録音は、
あなたの成長を記録してくれる
唯一の証人になります。

練習の日々の中では見えなかった成長が、
録音を並べたとき、
はっきりと聴こえてくるのです。

一人で聴くのが怖いなら、一緒に聴きましょう

それでも、
一人で自分の録音と向き合うのは
勇気がいるものです。

アラ探しの耳しか持てないうちは、
録音を聴くたびに
自信を削られてしまうこともあります。

そんなときは、
「良いところを見つけてくれる耳」を持つ人と
一緒に聴くのが一番です。

「ここ、いい音が出ていますよ」
「この部分、前より確実に良くなっています」

そう言ってくれる人がそばにいると、
録音は怖いものから、
成長を確かめる楽しみに変わります。

サヴァサヴァでは、
あなたの音の良いところを見つけながら、
一緒に耳を育てていくレッスンを
大切にしています。

自分の音と向き合う一歩を、
ここから始めてみませんか。

Music Space サヴァサヴァ
  野口 尚宏

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