ピアノの両手は「バラバラ」ではない。一人で奏でるアンサンブルの極意

温かみのある水彩画風アニメイラスト。大人のピアニストがピアノを弾いている。左手と右手がバラバラに動くのではなく、共通のビートとパルスを表す美しい黄金の光のグリッドと糸で互いに結びつき、関連し合いながらアンサンブルを奏でている様子を視覚化している。下部には「両手はバラバラではない。一人で奏でるアンサンブル。」というテキストがある。

ピアノを始めたばかりの大人の生徒さんから、
最も多く寄せられる悩みが「右手と左手がバラバラに動かせない」というものです。
右手でメロディを弾きながら、左手で違うリズムの伴奏を弾く。
これを聞くと、まるで「右手で三角形を描きながら、左手で四角形を描く」ような、
脳が混乱する神業のように感じてしまうかもしれません。

しかし、ここで非常に重要なお話をします。
実は、ピアノを弾くとき、両手は決して「バラバラ」に動いているのではありません。

「両手を独立させよう、別々に動かそう」と意識すればするほど、
演奏は行き詰まります。
なぜなら、人間の脳は全く関連のない二つの複雑な動作を同時に行うようにはできていないからです。

上手なピアニストの両手は、無関係に動いているのではなく、
ひとつの音楽的な関連性の中で、互いに協調して動いている」のです。

それはまさに、バンドやオーケストラなどの「楽器アンサンブル」と同じです。
左手がベースやドラムとして「ビートとパルス(土台のリズム)」を刻み、
右手がボーカルとして「メロディ(言葉)」を歌う。
彼らは別々のことをしているように見えて、
実は水面下で同じリズムの波に乗り、互いの音を聴き合い、
会話をしながら一つの音楽を作り上げています。

右手のこの音と、左手のこの音は、
どのタイミングで一緒になるのか。
あるいは、左手のこの裏拍に、右手のどの音が乗っかるのか。

これらはすべて、
以前のコラムでお伝えした「ビートとパルスのグリッド(網目)」という共通の地図の上で、
明確に関連づけることができます。
サヴァサヴァが提供する「論理的な地図」は、
この両手の関連性を紐解くためのものです。

「バラバラに動かさなきゃ」という苦しい思考を捨ててみてください。
「左手さん(伴奏)」と「右手さん(主旋律)」という二人のミュージシャンが、
あなたの中で息を合わせてアンサンブルをしている。
そうイメージを変えるだけで、
驚くほど指の緊張が解け、音楽が自然に流れ始めます。

思考と行動を繋げ、あなたの中にある「一人アンサンブル」を、
私たちと一緒に響かせてみませんか?

野口 尚宏

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