音楽の「好き嫌い」を決めつけない。人生経験とともに変化する、音の楽しみ方。

温かみのある水彩画風のイラスト。穏やかな日差しが差し込む部屋で、大人の人物がリラックスして音楽を味わっている。その周りには、ジャンルや時代が異なる様々な色や形の音符、レコードが宙に浮遊している。特定の音楽だけを選ぶのではなく、人生経験とともに変化する様々な音色を、笑顔ですべて受け入れている様子を表現。画像下部には「好き嫌いを、決めつけない。」というテキストが書かれている。

「私はジャズしか聴かない」
「流行りのポップスはちょっと苦手」
「クラシックは退屈で…」
大人になると、自分の好みやスタイルが確立されてくるため、
無意識のうちに「自分の好きな音楽・嫌いな音楽」の境界線をくっきりと引いてしまいがちです。

ピアノを弾く時も、歌を歌う時も、
「自分にはこのジャンルしか合わない」と決めつけて、
いつも同じような曲調ばかりを選んでいませんか?

もちろん、自分の「好き」という直感はとても大切です。
しかし、もしあなたが「音楽を一生の趣味として、深く長く楽しんでいきたい」と願うなら、
どうかその「好き嫌い」の枠をあまり頑丈に作りすぎないでください。

なぜなら、音楽の好き嫌いというものは、
決して一生変わらない固定されたものではないからです。

若い頃は、ただただテンポが速くて刺激的な曲調が好きだったかもしれません。
しかし、年齢を重ね、大切な人との出会いや別れ、仕事での挫折、
あるいは新しい命の誕生といった「人生経験」を積んでいくと、
私たちの心(フィルター)の形は少しずつ変化していきます。

20代の頃は「退屈だ」とスキップしていたゆったりとした古いジャズのバラードが、
40代、50代になって聴き直したとき、
突然、涙が出るほど深く心に寄り添ってくれることがある。
失恋した夜に聴く和音の響きと、晴れた休日の朝に弾く同じ和音の響きは、
全く違う色を持って身体に飛び込んできます。

心に響く音楽は、あなたの人生経験や、その時の状況によって、
驚くほど劇的に変化するものなのです。

だからこそ、「自分はこういう曲は嫌い(似合わない)」
と決めつけてしまうのは、未来の自分が感動するはずだった
「素晴らしい音楽との出会い」を
自分自身で捨ててしまうようなもので、
とてももったいないことです。

最初は「あまりピンとこないな」と思う曲でも、
少しだけ食わず嫌いを手放して、
その音色に身を委ねてみてください。
「今の自分」には響かなくても、
「未来の自分」を救ってくれる大切な一曲になるかもしれないからです。

様々なジャンル、様々なリズム、
様々な時代の空気を吸い込んだ曲たち。
それらを好き嫌いせずに味わうことで、
あなたの音楽の引き出しは豊かになり、
表現力はどこまでも深く、厚みを増していきます。

岸和田にあるMusic Space サヴァサヴァでは、
特定のジャンルや曲調だけに縛られることなく、
様々な音楽の「共通項」を見つけながらレッスンを進めていきます。

「今まで避けてきたけど、このボサノバのリズム、
弾いてみたらすごく心地よいですね!」
そんな、自分自身の新しい感性との出会い(発見)を
スタジオで一緒に楽しんでみませんか?

あなたの人生が変化し続けるように、
あなたの音楽もまた、自由に変化し続けて良いのです。
決めつけを手放して、一生付き合える豊かな音楽の旅を続けましょう。

野口 尚宏