🎶 音楽は“正確さ”ではなく“感覚”から生まれる
譜面通りに弾けることは、音楽を学ぶ上で大切なステップです。
しかし、それだけでは“音楽にならない”ということを、
経験を重ねるほどに感じるものです。
音楽とは、ただ正しい音を並べることではなく、
リズムを感じ、音をイメージし、心を乗せること。
そこに初めて「音が生きる瞬間」が生まれます。
🎵 リズムを感じる＝“音楽の呼吸”をつかむこと
多くの人が間違えやすいのは、「リズム＝テンポを守ること」だと思いがちです。
でも本当のリズムとは、身体の内側で感じる“呼吸の流れ”です。
それが感じられないまま音を出しても、
どんなに正確でも“無表情な音”になってしまいます。
音楽に必要なのは、メトロノームのような機械的な正確さではなく、
人の体温を感じるリズムです。
🎹 音をイメージできれば、音楽は変わる
音を出す前に、どんな音を鳴らしたいかを想像すること。
そのイメージの有無で、音の質はまったく変わります。
ピアノであれ、声であれ、楽器は“心の鏡”のようなもの。
音を出す前に、その音の色、空気、響きを思い描く。
それだけで、音楽は生き生きと輝き始めます。
🌱 当教室のレッスンで大切にしていること
当教室では、音をただ再現する練習ではなく、
“音を感じる練習”を重視しています。
生徒さんには「まず口ずさんでみよう」「手拍子で感じてみよう」と伝え、
音のイメージを体でつかむことを大切にしています。
初心者の方でも、音に心が乗り始めると、
表情やリズム、フレーズが自然に変わっていきます。
それこそが、“本当の音楽”が始まる瞬間です。
音楽は“心が動いた瞬間”に生まれる
音楽は、音符を再現する作業ではなく、
自分の中の感情やリズムを音に変える行為です。
誰かの音をなぞるのではなく、自分の中にあるリズムを信じて音を出す。
その一瞬に、音楽の本質があります。
野口 尚宏