終戦記念日の日に

毎年この時期になると戦争の事を考えますが、今の世界情勢を見て日本で暮らす私たちが終戦から77年経った現在であっても遠い存在のものには思えなくなってきました。
大人になっていろんな経験をするうちに学校の歴史の時間ではあまり詳しく教わらなかった近代から現代に至る1900年初頭から現在までの歴史認識を勉強する事が大事な事なのではないかと考えるようになりました。

好き好んで戦争をしたいと思う人はほとんどいないと思います。
戦争や諍い(いさかい)は民族や宗教、様々な利権や領土問題などから発生し、各自の主張に折り合いがつかず、民族や宗教、イデオロギーの違いなどから起こりうるものです。
しかし、過去の歴史から見てこれだけははっきり言えるのは少数の人間の決定により戦争は行われ、その決定とはなんの関わりもない多くの方々の命が亡くなり、犠牲が伴うという事です。

20世紀から21世紀になって格段に進んだ情報化社会により多くの知識や情報が世界を駆け巡り、人々に影響を与えてきました。
国境や民族を越えて多くの方とコミュニケーションを取り、繋がる事が容易になった事と引き換えに人間の欲望や願望も更に利己的になり、細かいいざこざも多くなってきているようにも感じます。

他人のことも自分のことのように考える。
言葉では簡単ではありますが、行動に移すのは結構難しいことです。
自らが正しいことをしていると相手に考えを押しつければ押しつけるほど、他人との距離は離れ、関係に溝が入り亀裂が入ることもあります。
もしかしたら人間が互いにうまく良好な関係を続けるためには互いの関係性の在り方についても考える事が必要なのかもしれません。

平和を願えばこそ多種多様な考えと自らの考えを照らし合わせ相互理解を深める努力がより一層必要になってくると思います。

音楽を通じて当教室、Music Space サヴァサヴァでは相互理解を旨としこれからも努めていきたいと思っています。

コロナ感染症対策も適切に取りつつ、レッスンもさせていただいておりますので、どうぞ安心してレッスンにお越しくださればと存じます。
まだまだ暑さ厳しい時期が続きますが、くれぐれもご自愛ください。

野口 尚宏