裏声と地声の曖昧な境界線
裏声と地声の厳密な定義は実は曖昧です。
声帯の使い方や発声のメカニズムに違いはありますが、
実際の声を聞いたときに明確に区別するのは難しいことがあります。
しかし、多くの人は体感的に「この声は裏声で、これは地声だ」と感じることができると思います。
裏声から始める美しい歌声づくり
Music Space サヴァサヴァのボイストレーニングではリップロールやウォームアップの基礎発声で喉を温め、その次に裏声の発声から美しい歌声を作り上げていきます。
裏声は柔らかく、透明感のある声質を持っているため、繊細な表現に適していて、
何より音程を正確に取ることができます。
レッスンでは、まず裏声の出し方、その後徐々に声量を増やしていく方法をお伝えしています。
息のコントロールで力強い声を獲得
美しい裏声と同時に重要なことは息のコントロールです。
適切な呼吸法を学び、横隔膜の使い方を意識することで、
裏声でありながらも力強い声を出すことができるようになります。
このテクニックを習得すれば、高音域でも安定した歌唱が可能です。
地声と裏声の融合
最終的には、地声と裏声を自在に使い分け、さらには融合させることを目指します。
これにより、幅広い音域で豊かな表現力を持つ歌声を手に入れることができます。
Music Space サヴァサヴァのボーカルレッスンでは、個々の声質や目標に合わせたカリキュラムを提供し、
着実に歌唱力を向上させていきます。
歌声の本質:技術よりも表現力
近年、チェストボイス、ヘッドボイス、ミックスボイスといった専門用語がインターネット上で広く知られるようになってきました。
これらの技術的な側面を理解することは確かに重要ですが、歌唱において最も大切なのは別のところにあります。
自分らしい歌声の追求
真に重要なのは、自分がイメージする歌声を可能な限り再現していくことであり、
技術的な用語にとらわれすぎず、自分の感性や感情を大切にしながら、歌声を磨いていくことが大切です。
自然で美しい歌声の追求
理想的な歌唱とは、力まず自然に、そして美しく歌うことです。
時には力強さも必要ですが、それも無理なく表現できるようになることが目標であり、
歌うことで自分自身が気持ちよくなれること、それこそが歌の本質的な喜びです。
技術的な知識は確かに重要ですが、それ以上に大切なのは自分の感性を信じ、自然で美しい歌声を追求することです。
歌うことの喜びを感じながら、自分らしい素敵な歌声を見つけていくことが、真の意味での歌唱力の向上につながります。
野口 尚宏