即興演奏で本当に大切なものとは?
即興演奏において、「どんな音を選ぶか」は確かに重要な要素ですが、
それ以上に大切なのがリズム感です。
どんなに複雑なコードやスケールを知っていても、
それをどのようなタイミングで、どんなグルーヴで鳴らすかによって
音楽の印象は大きく変わります。
音の「長さ」と「アクセント」が音楽の表情を決める
音の長さを意識することで、音と音の間に「間」が生まれます。
また、どこにアクセントを置くかによって、
フレーズの勢いや軽やかさが変わってきます。
ジャズでは裏拍にアクセントを置くことが多く、
それがスウィング感やジャズらしさにつながります。
音は後からでもなんとかなる
実際、演奏の中で多少「外れた音」が出てしまっても、
リズムに乗っていれば聴いている側は心地よさを感じます。
逆に、リズムがバラバラだとどんなに「正しい音」でも不安定に聞こえるのです。
だからこそ、リズムの練習が即興演奏の基礎と言えるでしょう。
リズム練習は全奏者に必要
ピアノでもボーカルでも、リズムトレーニングは全奏者に有効です。
メトロノームを使った練習やスネアドラム的なパターンを用いる練習も有効です。
音楽は「時間芸術」であることを再認識し、
音の選択以上にその「鳴らし方」に意識を向けましょう。
野口 尚宏