ボーカリストに求められるリズムの軸
歌はメロディを担うだけでなく、
アンサンブル全体をリードする役割を持っています。
特にボーカリストには、正確なタイム感覚が求められます。
メトロノーム練習でビートを感じる
練習のときにメトロノームを使うのは単にテンポを守るためではありません。
自然にビートを感じられるようにするためです。
自分の中でビートが流れていれば、フレーズの入りやブレスの位置が安定し、歌全体が引き締まります。
伴奏者に合わせるのではなく導く存在に
音楽のリーダーは常に伴奏者とは限りません。
むしろ、ボーカルのビート感覚に周りの伴奏者が寄り添うことで、音楽は明確になります。
ボーカリストがリズムの軸を示すことで、演奏全体が一体感を持つのです。
タイム感覚を養う練習法
- メトロノームを裏拍(2拍4拍)で感じながら歌う
- バッキング音源に合わせて歌い、自分のビート感を確認する
- 録音を聴き返し、ビートに対する自分の位置をチェックする
ボーカリストのビート感覚は、音楽全体を形作る力です。
自信をもってビートを刻み、音楽を導いていきましょう。
野口 尚宏