🎹 指番号は同じ、でも混乱する?
ピアノを始めたばかりの人がまず戸惑うのが、左右の手の感覚の違いです。
実は、右手も左手も指番号は親指から「1・2・3・4・5」と共通しています。
それにもかかわらず、
多くの初心者が「ややこしい」「混乱する」と感じるのはなぜでしょうか?
↔️ 同じ方向に進んでも、違う指が動く
ピアノでは音が左から右へ上昇していきます。
そのため、例えばドレミファソと弾こうとすると、
右手は親指から順に(1→2→3…)使っていくのに対して、
左手は小指から順に(5→4→3…)使うような形になります。
つまり、左右の手が“同じ方向に動いている”にも関わらず、
使う指は真逆になるのです。
🤯 脳が混乱する「非対称の世界」
私たちは普段、左右の手を同じように動かす方が自然です。
たとえば拍手やタイピング、両手で物を持つときなど、
左右が連動する動作に慣れています。
ピアノのように左右が“逆向きの指”で動くという動作は、
初心者にとって新しい脳と身体の使い方なのです。
👆 指番号より「音の流れ」を意識しよう
もちろん、最初は指番号を覚えることも大切です。
しかし慣れてきたら、音の方向感や手の動きのパターンに意識を向けてみましょう。
それによって、左右のズレに戸惑わず自然な動きが身につくようになります。
🌱 違和感は成長のはじまり
このやりにくさを感じるのは、
新しい神経回路が生まれようとしている証拠です。
すぐにできなくても大丈夫。
コツコツと指を動かすことで、
脳と手が自然と連携し始める時が必ずやってきます。
野口 尚宏