コード感を吹く:ジャズに学ぶ耳と感覚

ジャズのセッションで演奏するサックス奏者とピアニスト

ジャズは“コード感”を吹く音楽

ジャズの魅力は、和音(コード)をただ鳴らすのではなく、
コード感」を吹いたり、弾いたり、歌ったりすることにあります。
特にサックスやトランペットといった管楽器は一度に複数の音を出せないため、
「単音」でいかにコードの響きを伝えるかが重要です。

ジャズピアノも“歌う”感覚が大切

ピアノは多くの音を同時に出せる楽器ですが、
ジャズピアノにおいては「和音の響きそのもの」よりも、
メロディのラインでコード感を表現することが求められます。
そのためにはサックスやトランペットのフレーズを聴き込むことが大切です。

耳コピーは最良のトレーニング

ジャズらしさを身につける近道は、耳コピーです。
特に、短いフレーズやブレスのニュアンスに注目し、
アドリブの中にあるコード進行への意識をつかむことが重要です。

「吹くように弾く」ことで生まれるグルーヴ

管楽器奏者は、フレーズに自然な間(ブレス)を含みます。
その「吹く感覚」をピアノにも応用すると、
グルーヴ間の美学が演奏に現れます。
まさに、「ピアノでコードを歌う」という姿勢がジャズにおいては鍵となります。

野口 尚宏