AI時代にこそ輝く、ジャズの“人間的な力”とは?

AIロボットが無表情でキーボードを弾く姿と、感情を込めてサックスを吹くジャズミュージシャンの対比を描いたイラスト。中央には「AIにはできない、“揺さぶる音”がある。」の文字。

AIが“速く正確に演奏する時代”がやってきた

最近のAIの発達は目覚ましいものがあります。
音楽においても条件を入れると自動で作曲、アレンジは当たり前になってきて、現在のAIは、どんな曲も高速・正確に演奏できるようになっています。
しかも人間がミスしがちなところもミスなく、極めて優れた“模範演奏”を生成できます。


でも、それは「完璧な音」=「心を動かす音」ではない

どんなに正確でも、「涙が出るほど感動した」と感じる演奏は、ほんの少しテンポが揺れていたり、音が割れていたり、感情の震えがあったりするものではないでしょうか。


“今ここ”の感情が音になる──ジャズの価値

ジャズは、その場で生まれる感情を、
コードやリズムにのせて即興で表現する音楽です。
その瞬間の空気感、相手との距離、自分の気持ちの揺れを、“音”で対話する

それは、AIには決して再現できない、人間だけの営みです。


ジャズは「心で弾く」「共鳴する音楽」

ジャズの醍醐味は、“上手さ”ではなく“伝わるかどうか”
速く弾けなくてもいい。高い声が出なくてもいい。
「その人の音」に聴く人が共感し、感情が動く──それがジャズです。


AIの時代にこそ、ジャズを学ぶ価値がある理由

だからこそ、AIが何でも代替できる今、ジャズを学ぶ価値はむしろ高まっています。
譜面ではなく耳で感じること、
正解ではなく「自分の音を選ぶこと」、演奏で“人とつながること”──それらは人間にしかできない表現です。


サヴァサヴァでも「感じる力」「自分の音」を大切にしています

Music Space サヴァサヴァでは、ただ技術を教えるのではなく、
「なぜその音を出すのか?」「どんな気持ちを音に込めるのか?」という“人間らしさ”を大切にしたレッスンを行っています。

野口 尚宏