令和時代になりましたね

世の中は今、令和ムード一色ですね。

いろんな考え方はあるでしょうが、私は令和という元号が気に入っています。
気に入っているというよりは美しいものを大事にし、みんな仲良く平和である事を願う意味が込められている事に共感を持ちます。
平成は私にとっても激動の30年でした。
自らの音楽人生そのものの30年だった気がしますし、私生活でもいろんな事がありました。
幸い大きな病気をする事なく、無事に過ごせたのは良かったとは思っていますが。
当教室も新教室に移転してから1年経ち、このような恵まれた環境で教室を続けられているのが夢のようで生徒さんやご関係者皆様方、家族に感謝の気持ちが絶えません。

さて、これからどういう時代になっていくのでしょう。
平成はインターネットの普及や数多くの自然災害など様々な事がありましたが、
便利さと手軽さを追求するあまり一人一人が孤立しがちな世の中になってきた気がします。
昭和はいまから思うと多少不便で煩わしい人とのお付き合いがあった時代でしたが、
人と人の結びつきが平成と比べると少し絆は深かったような気がします。
音楽においてもコンピューターの発達により、打ち込み音楽が盛んになり、一人でも音楽が割と簡単に作られるようになりました。
広報活動もYoutube等の配信サービスの台頭で誰でも情報発信ができるようになりました。

そのような変化の中でも唯一変わっていないのが、
アコースティック音楽でお互い生の人間が生の音を聴き合って音を合わせるクラシックやジャズなどの音楽の作り方です。
これらの音楽はしっかりとした基礎を身につけ、お互いの音をしっかりと聞き合わなければ、成り立たないようになっています。

コンピューター音楽や打ち込みの音楽は僕も好きですし、これからも興味は持ち続けると思います。
しかし、音を通じて自らの考えと他者との相違を尊重しつつ自己表現と協調を同時にしていく音楽であるジャズという音楽(少なくとも私はそう考えています。)の魅力には特別なものがあります。

この便利な世の中で不便だった時代が良かったと懐かしむ気持ちもありますが、これからの時代はその便利さを享受しながらも人と人が音を通じて分かり合える事は楽しいと思える時代になって欲しいと思います。

ここ最近、当教室ではボサノヴァを歌う時、言語であるポルトガル語で歌うレッスンを行っています。
ボサノヴァは言語であるポルトガル語で歌う方が美しく響くからです。
また、サックスやジャズピアノのレッスンでも専門的にクラシックの高い音楽技術を身につけた方が即興音楽を学びたいとお越しになられるようになってきましたし、ボーカル技術が最初からかなり高い方も更に学びたいとお越しになられ、
1回のセッションレッスンがとてもレベルの高いものになってきたように感じます。
一方で音楽初心者の方も前向きで真面目に音楽に取り組む方が増え、高い音楽技術を持つ方の演奏に刺激を受けつつ、楽しくレッスンやセッションされています。

時代が変わり、当教室の雰囲気も大きく変わってきました。
私自身もこれからも勉強する事は増え続けると思います。
いくつになっても勉強する事があることと、勉強する気持ちが絶えない事は幸せな事だと思っています。
新元号になり、季節の移ろいと時代の変化を感じつつ、ますます音楽に対する情熱が深まっていく事を感じます。
今後ともMusic Space サヴァサヴァをよろしくお願いいたします。

野口 尚宏