音楽は独学で学ぶことも可能ですが、レッスンの重要性を見逃してはいけません。
自己流で練習する中で、しばしば経験豊かな指導者の客観的な判断が必要となります。
ボイストレーニングやジャズピアノの即興演奏において、知識や理論だけではなく、
経験と自己観察が重要です。
ただし、実践が正しい方法で行われているかを確認するのがレッスンの役割です。
例えば、発声練習におけるリップロールやエッジボイス、ピアノ演奏のコードのボイシング(音の重ね方)などの技術も、理論が後付けであることが多いです。
まずは実践し、うまくいった理由を自己観察することが重要です。
このプロセスにおいて、指導者が一緒に寄り添い、次の課題を見つけてくれるのがレッスンの本質です。
結果的に、自己流では気づかない細かい修正点や新たなアプローチを学ぶことができ、
音楽の理解と技術が深まります。
音楽は知識や理論だけで習得するものではなく、経験を通じて自己観察を重ねることが不可欠です。
音楽レッスンは単に技術を教える場ではなく、学びのプロセスをサポートし、自己成長を促す場です。
だからこそ、独学だけでは得られない多くの価値がそこには存在するのです。
野口 尚宏