音楽は心を映す鏡
音楽と感情は、切り離せないものです。
どれだけ頭で考えていても、感情がこもっていなければ、
それは聴き手に届きません。
逆に、たとえ技術が未熟でも心から楽しんでいれば、
その気持ちは自然と伝わっていきます。
音には、嘘がつけない
音楽表現において、表面的な演奏ではごまかしが利きません。
ピアノのタッチ、声のニュアンス、リズムの取り方——すべてに感情がにじみ出ます。
「本当にその音を大切にしているのか?」という問いは、演奏の中で常に試されているのです。
思考ではなく、心の声に耳を澄ます
ジャズ教育では、理論や技術ももちろん大切ですが、
それよりも「何を伝えたいか」「どう感じているか」が音に反映される即興性が重要です。
思考よりも感情にフォーカスすることで、表現力は飛躍的に高まります。
楽しんでいるかどうかが、音に出る
レッスンをしていて感じるのは、
心のこもった演奏は聴く人にエネルギーを与えるということ。
楽しんで弾いている人の音は、自然と生き生きしていて、説得力があります。
まずは技術よりも「音楽が好きだ」という気持ちを大切にしてほしいと思います。
野口 尚宏