音楽をやる上で大事な事は才能だ。
「よく才能がないから。」と言う人がいるが、
本当の才能とはいかに情熱をもって一つの事に没頭出来るかだ。
他の事には目もくれず、ある一定時間はその事に没頭出来る集中力が
ある事がその人の才能と大きく関係していると思う。
その事を正しいやり方(これは少し難しい問題だが。)で継続すれば
自ずとスキルもつくし、音楽的な思考もできるようになると思う。
あと、大事な事はこの事を自分だけで思っていてはいけない。
自分以外の人からもそう思ってもらわないと才能とは言えないと思う。
先ほど、あるお子さんのお母さんから電話があった。
その子は合唱コンクールの伴奏を行きがかり上、
引き受ける事になったらしいのだが、ピアノを習った事がない。
読譜も曖昧だった。
約2週間ほど前にその子のお母さんから電話があって、
「家にはピアノがなくて、エレクトーンしかないのですが、ピアノを練習させてくれて短期でなんとか合唱コンクールのピアノを弾けるように指導してくれませんか?」との依頼だった。
その時は正直、どうなるか少し不安だったが、とにかく話を聞いてみようと思って、来てもらった。
で、そのコは男の子なのだが、うちでお母さんのエレクトーンを好きで弾いていたらしい。
でも、ピアノとエレクトーンは同じ鍵盤楽器でも全く違う楽器だ。
本人も担任の先生から頼まれて、引き受けたはいいが、少し不安だったようだ。
でも、ピアノをちょっと弾いてもらって、直ぐ分かった。
「この子は出来る。」って。
確かにフォームや運指、ピアノの基礎的な部分では厳しい部分もあったが、
音色が優しいし、聞いた事を吸収する能力が凄い。
約7回ほどのレッスンで合唱曲の伴奏が出来るようになった。
先ほどの電話はお母さんからの感激とお礼の電話だった。
集中力が凄いのだ。
で、何よりピアノを楽しそうに弾いている。
この事が大事なんだ。
端から見て、楽しそうに見える事が才能なんだ。
その男の子にとって、優しい音色が素質、何よりピアノを楽しそうに弾いているように見える事が才能だと思う。
音楽的な知識やスキルとはまた別の次元で存在するような気がするんだよなぁ。
こういうことは。。。