音楽教室の教師として日々生徒さんたちと向き合う中で、私はいつも彼らの挑戦する姿勢に感銘を受けています。
生徒さんの皆さまは自分ができないことに真摯に向き合い、努力を惜しみません。
その姿を目の当たりにするたびに、私は生徒さんたちへの尊敬の念を深めています。
一方で、音楽教室の教師である私が歌を歌えたり、ピアノを弾けることは、長年の練習と経験によるものであり、特別なことではありません。
もちろん、技術を磨くことや音楽の理解を深めることは重要ですが、それは私が日常的に行っていることであり、偉いわけでも何でもありません。
だからこそ、音楽教室の教師として「私の生徒」「私の教え子」という表現に対して違和感を覚えるのです。
生徒さんたちは独立した存在であり、彼らの努力や成長は彼ら自身のものです。
私がただ彼らを教えている立場である以上、彼らを所有するかのような表現は適切ではないと感じます。
生徒さんの方々が日々直面する困難を乗り越え、新たなスキルを身につけていく姿を見守ることは、
私にとっても大きな励みです。
そして、その過程で彼らを尊敬し、謙虚な気持ちを忘れずにいることが、私の音楽教室の教師としての信念です。
生徒さんたちの挑戦をサポートする中で、私自身も多くのことを学び続けています。
彼らとの関わりを通じて、音楽の素晴らしさや教育の意義を再認識し、
常に前向きな姿勢で教え続けることを心がけています。
野口 尚宏