コード丸暗記より音の動きを理解しよう:機能和声の重要性

音楽を学ぶ上で、コードの知識は欠かせません。
しかし、多くの人がコードを丸暗記しようとして挫折してしまいます。
実は、コードを個別に覚えるよりも、音の動きを理解する方が遥かに効果的なのです。
この考え方は機能和声と呼ばれ、音楽理論の基礎となっています。

機能和声とは

機能和声とは、コードの役割進行の法則を理解する考え方です。
各コードには特定の「機能」があり、その機能に基づいて音楽が展開していきます。
主要な機能は以下の3つです:

  1. トニック(主和音):安定感を与える
  2. ドミナント(属和音):緊張感を生み出す
  3. サブドミナント(下属和音):トニックとドミナントを橋渡しする

これらの機能を理解することで、コード進行の流れが見えてきます。

音の動きを理解するメリット

音の動きを理解することには、以下のようなメリットがあります:

  1. 耳コピが上達する
  2. 作曲編曲のアイデアが広がる
  3. 即興演奏のスキルが向上する
  4. 様々なジャンルの音楽を理解しやすくなる

実践的な学習方法

音の動きを理解するには、以下のような方法が効果的です:

  1. 好きな曲のコード進行を分析する
  2. カデンツ(終止形)を練習する
  3. 転調を含む曲を聴き、その仕組みを考える
  4. 耳コピを積極的に行い、音の動きを感じ取る

音の動きを知ることがコード習得の早道

コードを丸暗記するのではなく、音の動き機能を理解することで、
より深い音楽の知識を得ることができます。
この考え方は、音楽理論の学習だけでなく、実践的な演奏や作曲にも大いに役立ちます。
音楽を「感じる」ことから始めて、徐々に理論的な理解を深めていくことをおすすめします。

野口 尚宏