音楽を学ぶ上で、コードの知識は欠かせません。
しかし、多くの人がコードを丸暗記しようとして挫折してしまいます。
実は、コードを個別に覚えるよりも、音の動きを理解する方が遥かに効果的なのです。
この考え方は機能和声と呼ばれ、音楽理論の基礎となっています。
機能和声とは
機能和声とは、コードの役割や進行の法則を理解する考え方です。
各コードには特定の「機能」があり、その機能に基づいて音楽が展開していきます。
主要な機能は以下の3つです:
- トニック(主和音):安定感を与える
- ドミナント(属和音):緊張感を生み出す
- サブドミナント(下属和音):トニックとドミナントを橋渡しする
これらの機能を理解することで、コード進行の流れが見えてきます。
音の動きを理解するメリット
音の動きを理解することには、以下のようなメリットがあります:
- 耳コピが上達する
- 作曲や編曲のアイデアが広がる
- 即興演奏のスキルが向上する
- 様々なジャンルの音楽を理解しやすくなる
実践的な学習方法
音の動きを理解するには、以下のような方法が効果的です:
- 好きな曲のコード進行を分析する
- カデンツ(終止形)を練習する
- 転調を含む曲を聴き、その仕組みを考える
- 耳コピを積極的に行い、音の動きを感じ取る
音の動きを知ることがコード習得の早道
コードを丸暗記するのではなく、音の動きや機能を理解することで、
より深い音楽の知識を得ることができます。
この考え方は、音楽理論の学習だけでなく、実践的な演奏や作曲にも大いに役立ちます。
音楽を「感じる」ことから始めて、徐々に理論的な理解を深めていくことをおすすめします。
野口 尚宏